
遺骨を家に置いても大丈夫?どこに置くのが正解?
そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
近年、遺骨を自宅に置く「手元供養」が広まりつつありますが、風水的にどこへ置けばよいのか、不安を感じる方も少なくありません。
本記事では、自宅での遺骨の置き方について、風水の考え方を踏まえながら、心が落ち着く配置のヒントをお届けします。
目次
遺骨の自宅での置き方と風水、正解は?

自宅に遺骨を置くことの基本理解①遺骨を自宅に置くのは問題ない?
遺骨を自宅で保管すること自体は、法律上問題ありません。
火葬済みであれば、自宅に置く「手元供養」は認められています。
注意点は次の通りです。
- 分骨する際は「分骨証明書」が必要なケースもあり
- 将来納骨予定なら、寺院や霊園に相談
このように自宅で置くのは問題ないですが、公共の場や手続きには注意が必要です。
分骨とは遺骨を分けて供養すること
故人の遺骨を2つ以上の骨壺などに納めて、別々の場所で供養することです。
自宅に遺骨を置くことの基本理解②風水での考え方
風水では、遺骨は「陰の気」を持つとされます。
これは悪いものではなく、静けさや落ち着きといった性質です。
ただし、陰の気が強すぎるとバランスを崩し、体調や気分に影響することも。
- 風通しの良い場所
- 明るく清潔な空間
このような環境でバランスを整えることが大切です。
自宅に遺骨を置くことの基本理解③大切なのは気持ち
風水や宗教も参考になりますが、最も大切なのは、自分や家族が落ち着けるかどうかです。
- 違和感があれば、場所を変えるのもOK
- 家族と話し合って納得のいく供養を
- 時間とともに置き方を変えるのも自然なこと
正解は一つではありません。
心が穏やかになれる場所を選ぶことが何よりの供養です。
風水的に避けたい方角・場所

風水的に避けたい方角・場所①鬼門・裏鬼門は避けるべき?
風水では、鬼門(北東)と裏鬼門(南西)は「陰の気」が集まりやすいとされ、運気を乱す方位と考えられています。
遺骨のように静かなエネルギーを持つものは、これらの方角に置くと気が滞るとされるため、避けた方が無難です。
特に以下のような位置は注意が必要になります。
- 鬼門(北東)の角や出入り口付近
- 裏鬼門(南西)の物置きや暗がり
- 家の中心から見て斜めの位置に当たる場所
もちろん絶対ではありませんが、気になる方はこの方角を避けることで安心感を得られることもあるでしょう。
風水的に避けたい方角・場所②水回り・湿気・寝室は注意
風水では、水や湿気の多い場所=気の流れが乱れやすい場所とされます。
遺骨は清潔で安定した場所に置くのが理想です。
次のような場所は避けた方がよいでしょう。
- トイレ・浴室・洗面所などの水回り
- 湿気のこもる収納・押し入れ
- 寝室や子ども部屋(気が乱れやすく、影響を受けやすい)
また、リラックス空間である寝室に陰の気を持ち込むと、眠りの質や気分に影響することがあると言われています。
風水的に避けたい方角・場所③違和感のある場所は避ける
方角や場所だけでなく、「ここに置くのは気が重い…」と感じる場所も避けたほうが良いです。
風水以前に、精神的なストレスや違和感が続くと、供養そのものが苦しくなる可能性も。
- 来客の視線が気になって落ち着かない場所
- 家族の動線をふさいでしまう位置
- 掃除や手入れがしづらく、放置しがちな場所
配置は「気分よく手を合わせられるか」が大切な判断軸になります。
風水的におすすめの方角・場所

風水的におすすめの方角・場所①東・南・東南がおすすめ
風水では、東・南・東南は「陽の気」が流れるとされ、明るく前向きなエネルギーをもたらす方角です。
遺骨のような陰の気をもつものも、これらの方位に置くことで気のバランスが整いやすくなるとされています。
特におすすめなのは東南(巽:そん)方位。
風通しが良く、縁や運を呼び込むとされる吉方位です。
迷ったときは、この三方位を優先して検討してみてください。
風水的におすすめの方角・場所②家族が集まる場所
家族が自然と集まる場所に置くことも、心の落ち着きや供養のしやすさにつながります。
おすすめの場所は次の通りです。
- リビングの一角(視線が集中しない場所)
- 明るくて風通しの良い場所
- 家族が自然に手を合わせられる距離感
供養は特別な儀式ではなく、日常の中にそっとあるのが理想的です。
リビングの一角など、家族の気配が感じられる場所は自然と「供養の習慣」が育ちます。
風水的におすすめの方角・場所③バランスの良い置き方
風水では、「高すぎず、低すぎず、目線よりやや上」が安定する高さとされます。
棚の上など、自然な位置を選びましょう。
また、以下の環境要素も重要です。
- 直射日光を避け、やわらかな自然光が入る場所
- ホコリや湿気がたまりにくい清潔な空間
- 空気の流れがあり、換気のしやすい場所
花や写真、香などと組み合わせて飾ると、空間全体の気が整い、陰の気もやわらぎます。
宗教別・自宅での置き方

宗教別・自宅での置き方①仏教は南向き・東向きが基本
仏教では、仏壇や遺骨を置く向きに関して、「南向き」または「東向き」が良いとされることが多いです。
- 南向き: 仏教の教えでは、仏様が南を向いて説法したという説に基づく
- 東向き: 太陽が昇る方向として、清らかさ・成長・希望を象徴する
ただし、これはあくまで宗派や地域の風習による違いもあるため、絶対的なルールではありません。
ご先祖代々の習慣がある場合は、それに倣うのが安心です。
宗教別・自宅での置き方②神式・キリスト教の異なる祀り方
仏教以外にも、宗教ごとに祀り方の考え方が異なります。
神道(神式)の場合
- 神棚のように、白木の段飾りに遺影や霊璽(れいじ)を飾る
- 清浄が重視され、神前に直接遺骨を置くことはあまりない
キリスト教(特にカトリック)の場合
- 十字架や遺影を飾ることが多く、遺骨の祀り方に特別な形式は少ない
- 故人の写真と一緒に静かな空間に飾るスタイルが一般的
遺骨を自宅で保管|工夫やポイント

遺骨を自宅で保管|工夫やポイント①明るく穏やかな色を取り入れる
風水では、色によって気のバランスを整えることができます。
遺骨の周りには、以下のような明るく穏やかな色がおすすめです。
- 白・アイボリー(清らかさ)
- 緑・木目調(癒し)
- 淡いピンク・黄色(明るさ)
骨壷や布、仏具に取り入れると、陰の気をやわらげる効果があります。
遺骨を自宅で保管|工夫やポイント②飾り方
手元供養は自由なスタイルで構いません。
写真・花・思い出の品などと一緒に飾ることで、明るくあたたかな空間になります。
- 故人の写真
- 好きだった花や小物
- シンプルな飾り棚やスペース
大切なのは「形」ではなく、心を込めて供養できるかどうかです。
遺骨を自宅で保管|工夫やポイント③分骨やアクセサリー
少量だけ手元に残す「分骨」や、身に着けられる「遺骨アクセサリー」も増えています。
- ミニ骨壷
- 遺骨ジュエリー(ネックレス・ブレスレットなど)
- 持ち運びできるペンダント型
自宅にスペースがない方や、外出先でも一緒にいたい方に適しています。
遺骨を自宅で保管|判断で大切なこと

遺骨を自宅で保管|判断で大切なこと①心が落ち着く
風水や形式にとらわれすぎず、自分が落ち着いて供養できることが何より大切です。
「ここにいると、自然と手を合わせたくなる」そんな場所が最適な供養の場所となります。
無理に正解を探すよりも、心が安らぐことを基準にしましょう。
遺骨を自宅で保管|判断で大切なこと③故人を思う気持ち
供養に「こうでなければいけない」という形はありません。
大切なのは、故人を思う気持ちを、自分らしく表現することです。
- シンプルでも、気持ちがこもっていれば十分
- 時間が経ってから、置き方を変えるのもOK
- 無理をせず、自分のペースで供養する
焦らず、あなたらしい供養の形を育てていきましょう。
遺骨を自宅で保管|判断で大切なこと②信頼できる人と相談してみる
自分だけで決めきれないときは、家族と話し合ったり、宗教者に相談したりすることもおすすめです。
- 家族間で考えが違う場合は、話し合って折り合いをつける
- 宗派に沿った供養を希望する場合は、お寺や神社に確認する
ひとりで悩まず、信頼できる人に相談することが、納得できる供養の形につながります。
まとめ:遺骨の自宅での置き方で大切なこと

遺骨を自宅で保管する供養のかたちは、今では多くの人に選ばれています。
風水を参考にするのも一つの方法ですが、何より大切なのは、あなたや家族が心から落ち着ける場所であることです。
方角や形式にとらわれすぎず、故人を想う気持ちを大切に。
あなたらしい供養のかたちが、きっと見つかります。