「タロットは自分を占ってはいけない」
そんな話を聞いて、不安になったことはありませんか?
占いを学び始めたとき、つい自分の悩みをカードに聞きたくなるもの。
でも「主観が入るから良くない」「正しい結果が出ない」といった声に戸惑う人も多いはずです。
本当に、自分のことを占うのはやめた方がいいのでしょうか?
それとも、注意点さえ押さえれば大丈夫なのでしょうか?
この記事では、自分を占うことにまつわる誤解と向き合いながら、安心してタロットを活用するためのヒントをお伝えしていきます。
目次
タロットは自分を占ってはいけない?理由と正しい占い方

タロットは自分を占ってはいけない?①主観バイアスが入りやすい
タロットのリーディングでは、カードの意味を状況に合わせて読み取る力が求められます。
ですが、自分のこととなると、無意識のうちに「こうあってほしい」という願望や不安が入り込みやすいです。
結果として、カードの意味を都合よく解釈してしまうことが増え、冷静な判断ができなくなる可能性があります。
心に潜む認知バイアス
バイアスとは歪みや偏りのことです。無意識のうちに生じる人間の「思考のクセ」とも言えます。
タロットは自分を占ってはいけない?②占いを繰り返してしまう
一度出た結果に納得できず、何度も同じ質問をしてしまう——これはセルフ占いにありがちなパターンです。
「もう一回だけ」「さっきのは本当の気持ちじゃなかったかも」と繰り返すうちに、占いが依存の対象になってしまうことも。
そうなると、カードに自分の決断を委ねすぎてしまい、直感や行動力を失ってしまいます。
タロットは自分を占ってはいけない?③結果に振り回される
タロットは未来を「決めつけるもの」ではなく、あくまで「今の流れから見た可能性」を示すツールです。
しかし、自分を占っていると、その結果に強く影響されてしまい、
- 「悪いカードが出たから、もうダメだ」
- 「この通りにしなきゃいけないんだ」
と、未来の選択肢を自ら狭めてしまうケースもあります。
タロットで自分を占うメリットとは?

「自分を占うのはよくない」と言われる一方で、実はセルフ占いならではのメリットも多くあります。
うまく活用すれば、日常の中で自分を整える強力なツールになり得るのです。
タロットで自分を占うメリットとは?①心の整理と内省に使える
悩んでいるときや迷っているとき、タロットカードを使って気持ちを言語化することで、自分の本音や思考のクセに気づけることがあります。
占いという形を通すことで、感情を少し客観的に眺められるようになり、心が軽くなることも。
まさに「心の鏡」として使えるのがセルフ占いの魅力です。
タロットで自分を占うメリットとは?②お金も時間もかからない
プロの占い師に相談するとなると、どうしても費用や予約の手間がかかります。
その点、セルフ占いは思い立ったときにすぐでき、時間的にも経済的にも負担が少ないのが大きな利点です。
ちょっとした悩みや、日々の振り返りなど、軽く占いたいときにぴったり。
タロットで自分を占うメリットとは?③直感力が育つ
自分でカードを引き、意味を考える時間を重ねていくうちに、自然と直感力やカードの読解力が磨かれていきます。
最初は意味に頼っていた人も、だんだんと「このカードが出たときの感覚」が掴めるようになり、カードとの対話が深まっていくのです。
これはセルフ占いを継続しているからこそ得られる感覚になります。
タロットが「なぜ当たるように感じるのか」は、心理効果やカード構成に理由があります。
詳しくはこちらの関連記事をご覧ください。
タロットで自分を占うときの注意点

タロットで自分を占うことにはメリットも多いですが、誤った使い方をすると不安を煽ったり、判断力を鈍らせてしまうこともあります。
ここでは、セルフ占いを健全に続けるために大切なポイントを5つご紹介していきましょう。
タロットで自分を占うときの注意点①質問はシンプルに
複雑な質問や抽象的すぎる内容は、カードの解釈を曖昧にしてしまいます。
「今の私に必要なメッセージは?」「この選択に対してどう向き合えばいい?」など、一文で明確にできる問いを心がけましょう。
また、一度引いたらその結果を受け止めるのが基本。
同じ質問を繰り返すと、カードとの信頼関係もブレてしまいます。
タロットで自分を占うときの注意点②他人を占うつもりで読む
自分に対してリーディングする際も、「他人を占っている」と思って読むことで、客観性を保ちやすくなります。
名前を伏せて読み解くつもりでリーディングすると、主観が入りすぎるのを防ぐことができるのでおすすめです。
タロットで自分を占うときの注意点③ジャーナルに書いて見直す
占った直後は感情が動いていて、冷静な判断が難しいこともあります。
そんなときは、引いたカードと自分の気持ちをノートに書き出し、数時間〜翌日に見返すのがおすすめです。
少し距離を置いてから読み返すと、新たな気づきや納得感が得られることがあります。
タロットで自分を占うときの注意点④落ち着いたときに占う
不安や焦り、怒りなど強い感情の中で占うと、リーディングの内容に振り回されがちです。
できるだけ、落ち着いた気持ちでカードと向き合えるタイミングを選ぶようにしましょう。
タロットで自分を占うときの注意点⑤結果は参考程度に受け取る
タロットはあくまで「現状からのヒント」であって、未来を決定づけるものではありません。
「カードがこう言ってるから絶対こうなる」と思い込まず、参考意見のひとつとして受け取る姿勢が大切です。
これらのポイントを意識すれば、タロットで自分を占うことも安心して続けられる自己対話の時間になります。
次章では、実際に使えるセルフ占いのやり方をご紹介します。
タロットで自分を占う方法

セルフ占いを安全に楽しむには、シンプルな方法から始めて、振り返りながら続けることが大切です。
ここでは初心者でも取り入れやすい3つの方法をご紹介します。
タロットで自分を占う方法①ワンオラクルで始める
最も手軽なセルフ占いの方法が「ワンオラクル(一枚引き)」です。
質問をひとつ決めて、カードを一枚だけ引き、その意味をじっくり考えるスタイル。
たとえば、
- 「今日の私に必要なメッセージは?」
- 「この選択に進むべき?」
といったように、シンプルな問いを立てて一回だけ引くのがポイントです。
カードの印象や浮かんだ感覚も大切にしましょう。
タロットで自分を占う方法②スプレッド+記録を習慣にする
少し慣れてきたら、スリーカード(過去・現在・未来)など簡単なスプレッドにも挑戦してみましょう。
このとき大事なのが、毎回ジャーナル(記録)を残すこと。
カードの内容、質問、リーディングの感想などを書いておくと、後から客観的に振り返ることができます。
タロットで自分を占う方法③定期的に振り返る
占いを「その場かぎり」で終わらせず、週に1回や月末など、定期的に読み返す習慣をつけることで、自分の変化や心の傾向に気づきやすくなります。
「あのときのカードが今の状況とつながっている」と感じることもあり、占いを通した内省の質が深まっていくでしょう。
こうした実践を通して、タロットとの信頼関係も自然と育っていきます。
次章では、プロの占い師はセルフ占いをどう捉えているのか、リアルな視点をご紹介します。
プロはタロットで自分を占うことをどう見ている?

「タロットは自分を占ってはいけない」という言葉が広まった背景には、実はプロの占い師たちの見解が少なからず影響しています。
ここでは、現場で活動する占い師たちの考え方を紹介します。
プロはタロットで自分を占うことをどう見ている?①自分を占わない占い師もいる
実際に「自分のことは占わない」と決めている占い師は多く存在します。
その理由は、やはり主観が入りすぎてしまうリスクを熟知しているから。
感情が強く動いているときには、カードの結果を冷静に読み解けず、かえって判断を誤ってしまうこともあるため、「自分自身に関しては占わない」というスタンスをとっているのです。
プロはタロットで自分を占うことをどう見ている?②プロでも自分を占う人はいる
一方で、「自分もセルフ占いをする」と公言しているプロ占い師もいます。
そういった人たちは、自分の状態をチェックする目的や、日々の感情の整理としてカードを使うことが多いです。
ポイントは、「依存しない」「占うタイミングを選ぶ」「記録をとる」など、冷静さを保つ工夫をしていること。
プロでもセルフ占いを完全に否定しているわけではありません。
プロはタロットで自分を占うことをどう見ている?③練習は他人→自分の順で
タロットを学び始めた人に向けて、よく言われるのが、「まずは他人を占う練習から始めるといい」というアドバイスです。
理由は、自分に対してはどうしても客観性が失われやすいため。
他者の相談内容をリーディングする中で、カードの意味や解釈力、感覚を育てていき、その後で「自分に対しても同じように読めるようになる」という流れを取ることで、バランスの取れたセルフ占いができるようになります。
プロの中にもいろんな立場がありますが、共通して言えるのは、「自分を占うことには慎重さが求められる」という姿勢です。
その上で、うまく付き合えば、セルフ占いも立派な学びと癒しの手段になり得ます。
まとめ:タロットで自分を占ってもいい、ただし付き合い方が大事

「タロットは自分を占ってはいけない」と言われる理由には、主観バイアス・依存傾向・結果への執着といったリスクがあります。
しかし、注意点を理解しながら使えば、セルフ占いは自己理解を深めるための有効なツールにもなり得るのです。
安心してタロットと向き合うために、次のポイントを意識しましょう。
- 質問はシンプルに、一度だけ占う
- 他人を占うつもりで冷静に読む
- ジャーナルに記録して時間をおいて振り返る
- 心が落ち着いているときに行う
- カードの結果は参考として受け止める
そして何より大切なのは、「なぜ自分を占いたいのか?」という目的意識を持つこと。
迷いや不安に飲み込まれたときほど、自分と静かに向き合うツールとしてタロットを活かしてみてください。